50代~60代以降の親知らず抜歯!リスクや歯医者の選び方を解説
- 2021.10.27
50代で親知らずを抜こうと考えてるけど、リスクはないかな?
60代以降で親知らず抜歯をする場合の歯医者選びのポイントは?
など、50代~60代以降の方の場合、年齢的な問題で親知らず抜歯に慎重になりますよね。
中には、親知らず周辺の歯にも違和感を感じて、どうすればいいのか迷っている方も多いと思います。
そこで本記事では、日本口腔外科学会・認定医が在籍する北戸田COCO歯科が「50代~60代以降の親知らず」について、知っておくと役立つ情報を紹介します。
ぜひ、参考にしてくださいね!
【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
日本補綴歯科学会所属
日本接着歯学会所属
日本口腔インプラント学会所属
【詳しい経歴はこちら】
50代~60代以降の親知らず抜歯リスク5選
50代~60代以降で親知らず抜歯をする場合は、10代~20代の頃とは異なり、
- 抜歯後の腫れや痛みが長引きやすい傾向がある
- 抜歯が大掛かりになるケースが増える
- 全身リスクも増えている
- 歯周病で抜歯後の治りが遅くなる人が多い
- 手前の歯の治療も必要になる人が多い
といった5つのリスクがあります。
どういうことか、それぞれ解説しますね。
①抜歯後の腫れや痛みが長引きやすい傾向がある
第一に、50代~60代以降の親知らずは「抜歯後の腫れや痛みが長引きやすい傾向」があります。
なぜなら、若い頃と比べて回復スピードが落ちている人が多いからです。
また、この後に説明するように年齢的な問題で抜歯が大掛かりになるケースも多く、手術を受ける際のダメージが増え抜歯後の痛みや腫れが長引くことがあります。
少しでも腫れや痛みを軽減したい方は、手術時間の短縮が可能な口腔外科に精通した歯医者での抜歯を検討しましょう。
②抜歯が大掛かりになるケースが増える
第二に、50代~60代以降の親知らずは「抜歯が大掛かりになるケース」が増えます。
なぜなら、年齢的に
- 体の成長が落ち着き、骨や歯が硬くなっている
- 顎骨と親知らずが癒着している
- 虫歯が進行しすぎて親知らずがボロボロになっている
- 患部が炎症していて、麻酔が効きにくい
- 口が開きにくくなっている
といった人が多く、若い頃よりも抜歯時間がかかり、手術の難易度も上がってしまうことが多いからです。
自分の親知らずの難易度が高いか否かを知るためには、記事後半で紹介する「検査設備が整った歯医者で検査・診断を受ける」のがポイントになりますよ!
③全身リスクも増えている
第三に、50代~60代以降の親知らず抜歯は「全身リスクも増えている」人が多いので注意が必要です。
というのも、
- 糖尿病
- 心臓病
- 高血圧
- 骨粗しょう症
など親知らず以外の疾病が出てくる年齢のため、若い頃に比べて投薬スケジュールや抜歯タイミングを内科医と相談しながら決める必要が出てきます。
すでに治療中の方は、必ず抜歯前に担当医に全身疾患や服用薬についてしっかり伝えるようにしましょう!
④歯周病で抜歯後の治りが遅くなる人が多い
第四に、50代~60代以降の親知らずは「歯周病で抜歯後の治りが遅くなる」人が多い傾向にあります。
なぜなら、歯周ポケットが深い人(4mm以上)の割合は、45歳以上が過半数を占めているからです。
実際に、
- 年代が上がると、歯周病の症状が進行した人が増える
- 30代以上の2人に1人が歯周病になっている
ため、歯周病は国民病とも言われており、歯を失う原因第1位にもなっています。
特に親知らずは最奥に生えていることから、
- 歯ブラシがしっかり届いていない
- 噛む力の負荷が多くかかっている
という理由で歯周病が悪化しているケースが多いです。
歯周病が進行しているのを放置すると、この次に紹介しているように手前の健康な歯もどんどん歯周病に侵されてしまいます。
歯周病に侵されている親知らずは、抜かないメリットよりも抜くメリットのほうが圧倒的に大きいです。
早めの抜歯を検討しましょう!
⑤手前の歯の治療も必要になる人が多い
第五に、50代~60代以降の親知らず抜歯は「手前の歯の治療も必要になる可能性」があります。
なぜなら、50代~60代で親知らず抜歯する場合は、
- すでに虫歯や歯周病が進行しており
- そのダメージが手前の歯(前から数えて7番目)にまで及んでいる
ケースが多いからです。
虫歯菌や歯周病菌は、隣接している歯に伝染します。
もし親知らずが虫歯や歯周病になっていた場合には、お口全体に感染が広がる前に抜歯を検討したほうが良いでしょう。
では次に、50代~60代以降で親知らず抜歯をする際の歯医者の選び方について詳しく紹介していきます。
50代~60代以降で親知らず抜歯をする際の歯医者の選び方
リスクも高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする際には、
- 検査機器や外科手術の設備が整っている
- 口腔外科に精通した歯科医師が在籍している
- ホームページの親知らず情報が充実している
- インフォームド・コンセントを徹底している
- 歯牙移植ができる
の5つのポイントをチェックした上で、歯医者を選ぶのがおすすめです。
それぞれ一つひとつご説明していきますね!
①検査機器や外科手術の設備が整っている
第一に、リスクが高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする場合は、「検査機器や外科手術の設備が整っている」歯医者を選ぶのがおすすめです。
なぜなら、前述したように50代~60代の親知らずは、
- 抜歯が大掛かりになるケースが増える
- 全身リスクも増える
傾向が強いからです。
具体的には、
- 3DCT検査機器(三次元の精密検査)により
- 抜歯の難易度を的確に把握した上で
- 感染予防を徹底している
歯医者を選ぶのがリスク管理としておすすめでしょう!
②口腔外科に精通した歯科医師が在籍している
第二に、リスクが高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする場合は、「口腔外科に精通した歯科医師が在籍している」歯医者を選ぶのがおすすめです。
なぜなら、前述したように50代~60代の親知らずは、
- 抜歯が大掛かりになるケースが増える
- 全身リスクが増える
- 抜歯後の腫れや痛みが長引きやすい傾向がある
傾向が強く、少しでも抜歯時・抜歯後の患者さまの負担を減らすためには、知識や技術を兼ね備えた歯科医師が必要だからです。
具体的には、日本口腔外科学会に所属している歯科医師がいると安心でしょう。
ちなみに当院の口腔外科担当医は、日本口腔外科学会所属の認定医です。
大学病院レベルの難抜歯にも対応できますので、遠慮なくご相談ください。
③ホームページの親知らず情報が充実している
第三に、リスクが高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする場合は、「ホームページの親知らず情報が充実している」歯医者を選ぶのがおすすめになります。
なぜなら、最近の歯医者であれば、積極的に取り組んでいる治療についてホームページで言及していることが多いからです。
予約前にホームページを見ておくことで、どんな歯医者なのかを事前に調べられます。
ちなみに、どこの歯医者でも親知らず抜歯は可能です。
しかし、親知らずの難易度によっては対応が難しく、口腔外科に精通している歯医者に紹介されてしまうこともあります。
同じ歯医者でも得意分野がそれぞれ違うので、予約前の事前調査を忘れないようにしましょう。
④インフォームド・コンセントを徹底している
第四に、リスクが高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする場合は、「インフォームド・コンセントを徹底している」歯医者を選ぶのがおすすめです。
インフォームド・コンセントとは、
- 医師が患者に病状・治療方針を十分に説明し、
- 患者が納得・同意してから治療を進める
診療プロセスのことですが、ここまで紹介したとおり50代~60代以降の親知らず抜歯は若い頃よりもリスクが高くなります。
そのため、抜く前にしっかり説明責任を果たしてくれる歯科医師のもとで治療を受けたほうが安心でしょう。
具体的には、
- カウンセリングルームなどの相談室が完備されている
- 予約優先制または完全予約制
- 画像やモニターを使って説明してくれる
歯医者を選ぶと、抜歯前後の説明を丁寧に行ってくれる可能性が高いです。
当院では、ご希望があれば個室のカウンセリングルームでじっくりお話をお伺いできます。
患者さまが納得されていない状態で治療をすすめることはありませんので、ご安心ください^^
⑤歯牙移植ができる
第五に、リスクが高くなる50代~60代以降に親知らずを抜歯をする場合は、「歯牙移植ができる」歯医者を選ぶのがおすすめです。
歯牙移植とは、
- 必要がない親知らずを
- 歯がない部分に移植する
治療法です。
50代~60代になると、平均約2.6本~5.7本の歯が失われています。
仮に抜く予定の親知らずの状態が良好な場合には、その親知らずを歯がない部分に移植できるのです。
ただし、歯牙移植は難易度が高く、どこの歯医者でも受けられる治療ではありません。
歯牙移植を希望したい場合には、口腔外科に積極的な歯医者を選び、予約段階で治療が可能か否かを事前確認しておくと良いでしょう。
当院では、歯牙移植が可能です。
ご希望の際は、ぜひ遠慮なくご相談ください!
50代~60代以降の親知らず抜歯の結論
それでは最後に、50代~60代以降の親知らず抜歯について重要なポイントをおさらいしていきます。
50代~60代以降で親知らず抜歯をする場合は、10代~20代の頃とは異なり、
①抜歯後の腫れや痛みが長引きやすい傾向がある
②抜歯が大掛かりになるケースが増える
③全身リスクも増えている
④歯周病で抜歯後の治りが遅くなる人が多い
⑤手前の歯の治療も必要になる人が多い
といった5つのリスクがあります。
そのため、リスクに備えるためにも、
①検査機器や外科手術の設備が整っている
②口腔外科に精通した歯科医師が在籍している
③ホームページの親知らず情報が充実している
④インフォームド・コンセントを徹底している
⑤歯牙移植ができる
のポイントを満たす歯医者を選んだほうが安心でしょう!
以上、今回は50代~60代以降の親知らず抜歯について紹介しました。
当院は、日本口腔外科学会・認定医の口腔外科担当医が、三次元の画像診断により抜歯の難易度を的確に把握し、患者様の治療負担が少ない施術を心がけております。
大学病院レベルの難抜歯も可能ですので、少しでも抜歯後の痛みや腫れを軽減したいとお考えの方はぜひお問い合わせください!
さいたま市・戸田市で治療をお考えなら北戸田COCO歯科へ