親知らずは抜いたほうがいい?5つのケース&放置時のリスクを解説
- 2021.04.08
親知らずがあるけど、抜いたほうがいいのかな?
といった疑問をお持ちの方。
結論からお伝えすると、親知らずは
- 抜いたほうがいいケース
- 抜かなくても問題ないケース
の2つが存在します。
とはいえ、自分の親知らずが抜いたほうがいいケースに該当するかを、一般の方が自分で判断するのは難しいですよね。
そこで本記事では、大学病院レベルの親知らず抜歯ができる北戸田COCO歯科が、「抜いたほういい6つのケースの親知らず」についてお話していきます。
【執筆・監修者】田口 耕平
北戸田COCO歯科 院長
日本補綴歯科学会所属
日本接着歯学会所属
日本口腔インプラント学会所属
【詳しい経歴はこちら】
親知らずは抜いたほういい?5つのケース&放置リスク
冒頭でもご説明したとおり、親知らずはすべて抜かなくてはいけないわけではありません。
具体的には、
- 上下の歯が噛み合っている
- 虫歯・歯周病の症状がない
- 歯磨きしやすい(清掃しやすい)
親知らずであれば、無理に抜歯する必要はないのです。
一方で、
①痛みや腫れを感じたことがある
②虫歯や歯周病になっている
③親知らずの噛み合う歯がない
④横向きまたは埋もれた状態で生えている
⑤嚢胞(のうほう)の原因になっている
の5つのケースに該当する場合には、親知らずを抜いたほうがいいです。
どういうことか、それぞれ解説していきますね!
痛みや腫れを感じたことがあるケース
今まで親知らずに痛みや腫れを感じたことがある方は、早めに親知らず抜歯を検討するのがおすすめです。
なぜなら、親知らずの痛みや腫れの原因には、
- 虫歯や歯周病
- 清掃不良
などが関係している可能性が高く、一時的に痛みや腫れが落ち着いたからといって放置してしまうと、
- 虫歯や歯周病が悪化する
- 顔が腫れて、さらに痛みが強くなる
- 発熱や倦怠感など全身症状が発生する
など、もっと大きなトラブルに発展してしまう可能性が高いからです。
親知らずは大事なイベントや仕事などで、ストレスや疲れが溜まっている時に痛みや腫れを発症しやすいです。
今までに違和感を感じたことがある人は、早めに歯医者を受診するようにしましょう
虫歯や歯周病になっているケース
親知らずが虫歯や歯周病になっている場合には、治療ではなく抜歯を検討するのをおすすめします。
なぜなら、そもそも親知らずは磨きにくい位置に生えているため、せっかく治療をしても虫歯や歯周病が再発してしまう可能性が高いからです。
また、親知らずが虫歯や歯周病になっているのを抜かずに放置していると、健康な手前の歯も虫歯や歯周病菌に侵されてしまいます。
歯医者で親知らずの虫歯または歯周病を診断された場合は、できる限り早く抜歯を検討するようにしましょう!
親知らずの噛み合う歯がないケース
親知らずの噛み合う歯がない場合には、親知らず抜歯を検討するのがおすすめです。
なぜなら、親知らずは噛み合う歯がない状態だと、
- どんどん歯がない部分に向かって伸びてしまい
- 噛み合わせがずれて
- 歯ぐきや頬の粘膜を
噛みやすくなってしまうからです。
そのまま放置していると、噛み合わせのズレから顎関節症の原因になってしまうケースもあるので注意してくださいね!
横向きまたは埋もれた状態で生えているケース
横向きまたは歯ぐきに埋もれた状態で生えている親知らずは、抜歯を検討するのがおすすめです。
なぜなら、
- 歯ぐきから親知らずの一部だけが顔を出していたり
- 真っ直ぐ生えていないと
より歯ブラシをしっかり当てるのが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうからです。
ひどい場合には、親知らずが横または斜めに生えている影響で手前の歯を後ろから押してしまい、歯並びに悪影響を与えてしまうこともあります。
見た目では分からなくても、歯医者でレントゲン検査を受けると親知らずが歯ぐきの中で横向きに生えているのが分かるケースが多いです。
親知らずが気になる場合には、自己判断せず早めに歯医者を受診しましょう!
嚢胞(のうほう)の原因になっているケース
親知らずが原因で嚢胞(のうほう)ができている場合には、抜歯を検討するのがおすすめです。
嚢胞とは、歯ぐきに埋もれた親知らずの周りにできる袋状の病変で、歯医者でレントゲン検査を受けることで発見できます。
放っておくと、嚢胞が徐々に大きくなり、
- 歯の痛み
- 咬合痛
- 歯ぐきの腫れ
などを引き起こしたり、顎骨を溶かしてしまうことがあるので注意したほうが良いでしょう。
では次に、親知らず抜歯を検討した場合に若いうちに抜いたほうがいい理由を説明していきます。
親知らずは若いうちに抜いたほうがいい理由
これまで説明したような問題がある親知らずの場合には、できるだけ若いうちに早く抜くことをおすすめします。
なぜなら、問題がある親知らずは時限爆弾のようなもので、放置するのは百害あって一利なしだからです。
具体的には、
- 清掃不良で口臭の原因になる
- 虫歯や歯周病が発生しやすくなる
- 健康な手前の歯もトラブルに巻き込まれやすくなる
- 痛みや腫れが出てからでは、すぐ抜けない
など親知らずを抜くのを先延ばしにするデメリットは大きいです。
また、若いうちの抜歯であれば
- 骨や歯が硬くないので抜きやすい
- 傷の治りが早く、痛みや腫れが長引きにくい
などのメリットがあるので、結果的に患者さまの負担を少なくできるでしょう。
では次に、そんな親知らずを「どこで抜いたほうがいいのかな?」と迷った際に役立つ3つのポイントを紹介していきます。
親知らずはどこで抜いたほうがいい?3つのポイント
親知らずをどこで抜くか迷った際には、
①治療費はどこの歯医者でも変わらない
②口腔外科担当医のいる歯医者で検査を受ける
③歯の移植ができる歯医者を選ぶのもおすすめ
の3つのポイントを知っておくのがおすすめです。
それぞれどういうことか、解説しますね!
治療費はどこの歯医者でも変わらない
親知らず抜歯は、保険適用内の治療です。
つまり、どこの歯医者で抜いたとしても治療費は変わりません。
そのため、親知らずを抜歯する歯医者を選ぶ際は治療費以外のポイントで選ぶようにしましょう。
▼親知らず抜歯の治療費(目安)
抜歯の難易度 | 費用 |
簡単な抜歯 | 約1,000円~1,500円 |
難しい抜歯 | 約1,500円~5,000円 |
- 1:上記は薬代込の料金です。
- 2:3割負担の場合の料金になります。
- 3:初診時には別途、初診料や検査料が約3,000円ほどかかります。
- 4:お口の状態によって、上記の金額は前後します。
口腔外科担当医のいる歯医者で検査を受ける
抜歯後の痛みや腫れを軽減したい場合には、口腔外科担当医がいる歯医者を選ぶのがおすすめです。
なぜなら、口腔外科に精通している歯科医師に抜いてもらったほうが、抜歯時間も短くなり患者さまの負担が減る可能性が高いからです。
また、横向きや斜めなどある程度難易度が高い親知らずは、口腔外科担当医でないと抜けないケースもあります。
検査を受けてみないと、どういった生え方をしているかは自己診断できません。
最初から口腔外科担当医がいる歯医者に行ったほうが、通院負担を減らせますよ!
歯の移植ができる歯医者を選ぶのもおすすめ
親知らず抜歯をするのであれば、歯の移植ができる歯医者に行くのもおすすめです。
歯の移植とは、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった際に、自分の親知らずを歯のない部分に移植する治療法になります。
ただし、治療の難易度が高くすべての歯科医師が歯の移植に対応できるわけではありません。
歯の移植を希望される場合には、歯医者公式サイトや予約の際に事前確認をしたほうが良いでしょう。
親知らずは抜いたほうがいいケースの結論
それでは最後に、親知らずは抜いたほうがいいケースについて重要なポイントだけを簡単におさらいしていきます。
親知らずが、
①痛みや腫れを感じたことがある
②虫歯や歯周病になっている
③親知らずの噛み合う歯がない
④横向きまたは埋もれた状態で生えている
⑤嚢胞(のうほう)の原因になっている
の5つのケースに該当する場合には、できるだけ早めに抜くのがおすすめでしょう。
なぜなら、放置するリスクや年齢によるメリットを考えると、早めに抜いたほうが患者さまの治療負担が少なくなるからです。
どこで親知らずを抜くか迷った場合には、
①治療費はどこの歯医者でも変わらない
②口腔外科担当医のいる歯医者で検査を受ける
③歯の移植ができる歯医者を選ぶのもおすすめ
の3つのポイントを思い出して、歯医者を選んでみてくださいね!
以上、今回は親知らずを抜いたほうがいいケースについてお話しました。
自己判断が難しい場合も多いと思いますので、まずは抜くか抜かないかを決める前に検査を受けて今の状態を知ってみるのがおすすめです。
心配な点がある場合には、直接ご相談いただくのも可能ですので遠慮なく以下からお問い合わせくださいね!
さいたま市・戸田市で治療をお考えなら北戸田COCO歯科へ